アメリカのGDPと雇用の関係 

アメリカの雇用データーが注目を浴びています。失業率が金曜日に出たばかりですが、予想と同じ4.2%でしたね。

こちらはのグラフは実際に労働統計局のJOLTSの報告書にあったものからですが、向かって左側が2022年からの求人、そして右側が就業と離職率を表しています。

このグラフだけを見ると求人が下がっているように見えますが、セントルイス連銀からの2000年からのデーターを比較して見ると、まぁコロナ前の通常の状態に戻りつつあるととらえることもできます。

今日は投資をすでにされている皆さんが気になるこの雇用の数字とアメリカの経済状態に関して、何故大事になってくるのかをもう難しいことは全部端折ってアメリカで生活をしている消費者の立場から説明します。経済に詳しい人には怒られそうな話にはなることを最初に謝っておきます。でも、アメリカ株式に投資をし始めたばかりの人には、仕組みとしてわかりやすいかなぁと思って、実際のアメリカ人の購買力がどうアメリカ経済に関わってくるのかを簡単にお話します。

私がよく外出して小売の様子を見ているのは、アメリカ人の消費パワー、購買パワーを普通に生活している視点で見るためです。そしてこれこそがアメリカのGDP、経済にも繋がっているからです。私が見られるのは自分が住んでいる近郊もしくはたまに訪れるロサンゼルスに限るのですが、今日は実際に見る小売の状況がどんな風にアメリカ経済に影響を与えているかを、難しいことは全て抜いて主婦の感覚で、というか現地に住んでいる投資家主婦の目線でお話しします。

さて、皆さん、GDPが何かはご存知ですか?GDPは、簡単に説明すると国や地域の経済が健康かどうかをはかるためによく使用されるものです。要するに国民の生活水準を比較するために使われたりもする数字です。そしてこのGDP、アメリカのGDPの約70パーセント近くがアメリカ人の消費パワー、購買力に占められているということをご存知ですか?残りの約30パーセントはすごく簡単に説明すると政府の支出、そして住宅投資、非住宅固定投資、これはいわゆる設備投資みたいなものです、そして輸入に輸出。これが大体大きくGDPの中身になっています。へぇと思われた方は、一度日本のGDPもどんなものかご自身の目で調べてみてください。

アメリカでは、GDPは、国勢調査局、財務省、FRB、労働統計局などの情報源から集められたデータを使用して、経済分析局によって計算されています。消費の部分は経済分析局によって調べられて、毎月の「個人所得と支出」ニュースリリースで個人消費支出(PCE)として報告されます。アメリカでは1960年代後半以降、GDP全体に占める個人消費支出の割合は、約58%から現在の70%近くまで上昇しています。こちらは世界市場動向に関する​​データーを取り扱っている企業マクロマイクロからのデーターですが、GDPを構成する内容ごとに線で推移が表されているので、わかりやすいかなと思って今回は使ってみました。

グラフの中で一番上の水色の線が消費、次の緑色が政府の支出、黄色の線が非住宅固定投資、要するに設備投資のようなものです、そして薄い水色が輸入、黒色が輸出、そして赤色が住宅投資といった具合です。個人支出がアメリカのGDPの中でも飛び抜けて高いことがわかりますよね。

でこちらはFREDからですが、GDPの成長率に合わせて個人支出の線と政府の支出を加えて比較してみました。こうして見ると個人支出が伸びているのと同様GDPも伸びているのがわかります。

一番上の線がGDP、次の赤い線が個人支出、そしてコロナの辺りに山がある一番下の線がアメリカ政府の支出です。

先日近所の日本人のママ友達と夜一緒にお酒を飲んでいた時に、彼女はもう在米が長く高校生の頃からこちらに住んでいるのですが、彼女のお母様も私と同様投資をしているんですね、そしてそのお母様がカリフォルニアに来て7月にひと月滞在してから言ったのが「アメリカって経済状態いいのね」です。日本に住んでいるとそうとも思えないような印象があったようです。でもカリフォルニア州はGDPが全米で1位なので、もちろん、他州がどんな様子なのかはわからないです

さて、話はかわりますが、GDPと同様、雇用統計を投資家や経済学者、アナリストの皆さんが気にしているのは、雇用が景気の状態を表すこともありますが、後々に失業した家庭の支出が減ってしまうことにも繋がる、つまりGDPの低下にも繋がるからです。

アメリカは昔からアメリカの経済はアメリカ人中間層の消費力によって支えられているとも言われています。ということはこれがGDPに繋がるということです。念の為にもう一度言いますが、その他の複雑なことは全部端折ってます。

そして最近のアメリカはこの中間層の部分が減って、高所得者層に流れ混んでいるのではないかと言うお話しを前回の投稿でしました。すると今の株価の恩恵、そして住宅を所有している人たちの住宅価格上昇の恩恵で、年収が劇的に増えてはいなくても、資産が劇的に増えているアメリカ人も多いわけです。富裕層とこのまぁ富裕層とも言えなくもない、資産を持っている層がいまだに消費活動を続けているとも言われるわけです。我が家だって、給与年収のみだと中間層ですが株式投資を長く続けているので金融資産はそれこそ大幅に増えていますし、2019年に購入した持ち家という資産、不動産価格がここたった数年で倍近くになっています。そうすると、リーマンショックも乗り越えて投資を続けている人たち、そしてそれより前に家を購入していた人たちにとっては、不景気だろうが景気がよかろうが、あまり関係なく消費活動を続けることができるわけです。自分が仕事を失うまで。

例えばリストラが突然きても恐らくそういう人達の多くはまぁ貯蓄もあるだろうし、株式も保有しているので、しばらくは生活も乗り切れるでしょう。もちろん失業保険ももらえるし。でも、もし貯蓄がなければ? もし高収入でもpaychech to paycheckというギリギリの生活をしていたら?

株式投資だって401kやIRAとか年金制度を利用してできる投資しかしていなかったらどうでしょう。401kやIRAでは一定の年齢59歳半になるまで、基本引き出せません。失業した場合はペナルティなしで条件つきで引き出せますけど、それでも一定の金額しか引き出せません。仕事があるかぎり、paycheck to paycheckの生活もできますが、仕事がなくなれば途端に、毎月の家の支払い、生活費の支払い、保険の支払い、子供の今まで習っていたアクティビティの支払いが難しくなります。アメリカは日本に比べてお給与も高いですが、生活費も高いです。もらえる失業保険だけではその支払いができなくなるので、消費活動は極端に減ります。この消費活動が極端に減るのは本当によくわかります。我が家だって先日の動画でもお話ししましたが、実際にリストラにあったことが2回ありますからね。経験者は語るです。

だからこそ、GDPを、アメリカ人の消費活動を支えるためにも、雇用データーや失業率に注目するのは大事になってきます。これはリストラがある、企業が危ない、リストラってどういうこと経済危ないの?と言うよりも、というか企業側のするリストラは私達投資家目線で見れば良いことなんですけどね、投資家から見れば、経営側が経費削減の方向に動いているということだからです。

私が雇用統計に注目し、小売の消費活動に注目するのは、アメリカのGDP、つまりGDPを支えるアメリカ人の消費活動、アメリカの大まかな経済状態を知る理由からです。大企業でのリストラは目をひくニュースになるので注目はされますが、実はアメリカ全体の企業の数で言えばアメリカは中小企業が9割以上、SBA(The U.S. Small Business Administration​​)米国中小企業局によると、全国の中小企業は、アメリカの全企業の99.9%を占めている​​と言われています。

職を失う人が普通に中小企業でも増えれば、消費に影をさすことにも繋がります。私達家族が割と恵まれた地域に住んでいるのは確かだし、今はお店にたくさん人がいるなぁと思いながら、買い物ついでに人の多さをいつも観察している私ですが、これからはどうなるかはわかりません。消費活動が弱まると、経済は全て繋がっているのでサイクルが少しずつ変化していきます。もう一度しつこいくらい言いますが、他にも関わってくることって実はたくさんありますが、これ、全部本当に端折ってアメリカ経済のことを話してます。

昔からアメリカの経済学者たちは、アメリカの経済を支えているのはアメリカの中間層の購買力で、だからこそ短絡的にではなく、それこそ長い目でアメリカの発展を考えれば、新しい労働力が必要になってくるというわけです。こちらに人口の割合を示したグラフがありますが、これから人口の多いブーマー世代の高齢化が始まるわけですが、一番新しい人口のジェネレーションアルファは減ってきています。

さて、個別株もインデックスでも投資をしている私ですが、基本、企業のファンダメンタルを追いますが、経済は追いません。経済の良し悪しで株の売買もしません。本当に単純に長期保有をしようと思っている株は売らないけど、そうでない株は高値がきたら売る。そして長期用の株は下落が来たら買い増しをする、とてもシンプルですが、それだけです

アメリカの経済状態などは興味があって、好きで調べたりもしていますが、私がデーターを出しても、どんなデーターでも伝える側がいる限りフィルターがあり、そしてまたどんなデーターでも自分の意識によってフィルターもかかります。良い方に解釈するか、悪い方に解釈するか、決めるのもまた自分です。


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