投資とソーシャルメディア

アメリカで401kや個人用の退職金口座をチャールズシュワブ、フィデリティ、バンガードなどの資産運用会社を通して利用されている方は、ただ投資をするためだけにログインするのではなく、どの会社でもホームページには必ずlearnとかresourcesとかeducationとかあとadviceなどのページがあるので、せっかくですから是非活用してください。そうすることで金融リテラシーも上がります。

資産運用会社でもある証券会社の場合は、資産運用としての投資のことを勉強するリソースがたくさんあるし、しかも無料で提供されています。

そして今日のお題のソーシャルメディア。

チャールズシュワブは財務情報にすぐにアクセスできることは、お金の決定に自信を持つために役には立つけれども、ソーシャルメディアに関しては注意を払うことをおすすめしています。

私のしているyoutube番組だって、ソーシャルメディアですから耳が痛いですが、でも日本に住んでいる皆さんには良い情報だなと思ったので、今日はシェアしておきます。

チャールズシュワブはソーシャルメディアには多くのうさぎの穴があって、そこへ入ることは簡単にできるから、穴には吸い込まれないように気をつけることを忠告していました。このうさぎの穴ですが、不思議の国のアリス読んだことがありますか?英語のこの「うさぎの穴」と言う言葉はその本が由来なんですが、アリスはうさぎの穴に落ちて、色々な不思議体験をするんですね、​​それを由来として今では「うさぎの穴」は慣用句としては「深みにはまる」とか「本題からそれる」「抜け出せない状況になる」といった意味で使われます。特に、インターネット検索やオンライン上での情報収集が流行り出してから、比喩のような感じで使われるようになりましたね。

あ、話が英語に脱線しそうになりました、元に戻します。

誤解しないように伝えれば、チャールズシュワブはインターネットは素晴らしいリソースでもあり、情報を検索する人には便利なツールであることも褒め称えていて、シュワブのモダンウェルスサーベイと言うアンケート調査結果でも、インターネットなどで金融情報をすぐに手にいれることができること自体が、アメリカ人が投資戦略に自信を持っている理由の一つでもあるとも言っていました。

こちらの表はシュワブからのものですが、世代別にソーシャルメディアのインフルエンサー達のファイナンシャルアドバイスをアメリカ人がフォローしていないことを示しています。

私は初期のX世代に入りますが、youtube以外は自分でもそんなに見ないし、youtube自体も自分がするから見ているだけで、ソーシャルメディアの情報はフォローしません。

我が家の息子はギリギリZ世代で、会社でしている401k以外にもRothIRAの口座やブローカレイジアカウントも使って投資をしていますが、やはり情報が早いですね。最近ではレッドイットも利用して、ミーム株にも手を出しているようで「母さんに叱られるかもしれないけど」と言っていました。私は「投資は自分が好きなスタイルですればいいから叱らないわよ。ただあなたはまだ若いから毎月コツコツ指数への投資だけはしておきなさい。それ以外は何でも挑戦してやってみればいい」と言っています。そして、「なになに、何買ったの?母さんにも教えてって」教えてもらいました。レッドイットからの情報を利用はするけど、フォローはしないようですね。

そしてこちらの表は、世代を通してどこからのアドバイスに一番信用を置いているのかを表しています。やはりプロからのアドバイスのようです。次に投資会社、これはこちらのシュワブやフィデリティ、バンガード、ブラックロックとか色々だと思います。続いて会計士、家族、友達、レッドイット、ティックトック、そしてX。あれyoutubeって言うのはないですね。選択のなかに入れてなかったのかしら。

自分でyoutubeしながらこう言うのも何ですが、youtubeでの情報だって、それを絶対とは信じずにあくまでも自分が選択する上での一つの情報としてだけ取り入れてください。以前コメント欄で「発信する側にも受け取る側にも、バイアスはつきもの」といった意味合いのコメントをいただいたことがありますが、まさにその通り!と思いました。投資はわかっているつもり、知っているつもりと、実際に経験して知ることは、似ているようで少し違います。現に「早く暴落が来たらいいのに」とあれほど言っていた息子は、4月の暴落で買うこともできずに結局動けませんでした。

さて、シュワブはここで、ソーシャルメディアやインターネットを使っても、自分と自分のお金を守るために、まずは、うま過ぎる話には気を付けるということを言っています。

大体、チューリップもsouth sea companyもインターネットの時も人の心理というか熱狂ほど、測れないものはないですし、こういった激しい市場楽観主義を元FRB議長のアラングリーンスパンさんが「不合理な高揚感」と表したことは有名です。

勿論、投資における複利の力を考えると、優良な企業や質の良い資産を購入して長く保有することが、株式市場で富を築くには最も効果的だということは、バフェットさんも言っていることですが、どんな時代にも熱狂的で楽観的な投機が存在することも事実で、波に乗れれば素晴らしいですが、乗り損なうととんでもないことになるので、そこは感情的にはならずに冷静でいることがとても重要になります。

これは私がよく読み返すハワードマークスさんの本「投資で一番大切な20の教え」にも書かれています。

ハワードさんは、景気サイクルと市場サイクルは上下動を繰り返すものだけれども、多くの人々は永遠にその方向に進み続けると思い込むようになるとも言っています。

あとこの本の中では「この先どうなるかは知るすべもないが、今どこにいるかについては、よく知っておくべきだ」というような言葉があるのですが、これも本当におっしゃる通り!と私は思っています。実際に起こることや、起こったことって可能性があったことの小さな集まりでしかないわけですが、でも今どこにいるのかなぁくらいはわかっていた方が投資を続けていく心積りにもなります。私自身も、この先は当たるかどうかもわからないので予想は全くせず、ただ自分の投資を続けていくだけです。

このハワードさんの本は、投資をすでに何年かされている方には多分頷けることころも多い本だと思いますし、私もお勧めなので一度読んで見てください。

さて、冷静でいることに関してですが、投資家の感情サイクルは資産価格のパフォーマンスにものすごい影響を与えることもできるので、投資家の期待や感情を分析したり理解したりすることこそが重要であると、こちらでも一部の投資家の間では言われるくらいです。

シュワブのマシュー・ライトさんは現在のソーシャルメディアは全て業界の専門家が調査するリアルタイムのデーターの洪水を生み出していると言っています。投資家が特定の株式やセクターについてどのように感じているかまで、正確に測定し、最終的にはどこへ向かっているかも追跡可能な定量的ツールと定性的ツールとで測定し、全体像を測っているそうですよ。いやぁ、すごいですよね。それでも、予測が外れることがあるのですから、それが投資の面白いところでもあります。カナダ生まれの有名な経済学者、ハーバード大学の名誉教授だったジョン・ケネス・ガルブレイス​​さんも、少し辛口ですがこう言っています。「私たちには二つのタイプのマーケット動向の予想家がいる。知らない人と知らないということを知らない人だ」と。

ところで、今は感情の定量的尺度と呼ぶデーターがあり、投資家が実際に毎日売買しているものを反映しています。投資家がソーシャルメディアのように何を言うのかではなく、実際に何をするのかを見ている感情分析バージョンだそうですよ。

米国にお住まいの方は米国シュワブのHPへ行くと、Schwab Trading Activity Index​​、個人投資家達の行動を追跡するためのものですが、このSTAXを見られるページがあるので興味がある方は一度チェックして見てください。これはシュワブにある数百万人の個人投資家が購入、または販売する個々の株式を分析することで投資家の感情を追跡しているそうです。

それでも、もう一度言っちゃいますが、このSTAXの数値もあくまでも参考程度に知っているくらいで構わないと私は思います。実際、シュワブのシニアトレーディングストラテジストのアレックス・コフィーさんも、「センチメントの分析はパズルの一つでしかない」と言っています。価格とファンダメンタルも売買の中では大きな部分になるからです。

アレックスさんは「市場が最高値である場合は、プットとコールの比率は多くのコールバイイングを支持していて、ボラティリティも低い。本当に乾燥した森を追っているようなものだ。それは必ず火事になると言う意味ではないが、少しでも火花があれば瞬く間に広がっていく、つまり別の方向へ逆転する可能性もある」と言うことでした。

火事に巻き込まれないようにするためにも、今必要なことは自分がどんな投資家であるのか見極めて置くことも必要だと言っていました。勢いに乗ろうとしているトレーダーであるなら、そのガイドラインも作っておくこと。緩いガイドラインであっても、自分がどんなトレイダーなのかわかっておくと計画にそって動くことに役立つからだそうです。

シュワブのトレーディングサービス製品のマネージングディレクターであるクリスジェニングスさんは、自分自身に「S&Pが1週間で10%下落し、自分のポートフォリオが20%下落すると予想する場合、自分はそれでも大丈夫なのか、それとも調整したいと思うのか、もし調整したいならどうしたいのか?」を考えておくと良いと言っていました。まぁこれはいわゆるヘッジの練習ですよね。

ニューイノベーションが起こる時は、市場も熱狂しやすいので冷静でいることを忘れずにいることを心がけたいものです。

Happy investing!


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