米国株式投資におけるリスクとは?

英語でリスクは直訳すると危険という意味ですが、株式投資の世界では少し意味が違って使われます。株式投資に関するリスクは、いわゆる不確実性という意味だと常に脳内自動翻訳してください。長期で投資をしている方の中には、リスクはボラティリティ、つまり株価が大きく上下に動くことだという人もいますので、どちらでも自分がわかりやすい方で脳内翻訳すれば大丈夫です。

ところで、アメリカではある程度資産を持っている家庭は、プロの運用にまかせているという方も多いです。実際に家族同士で仲がいいアメリカ人の友達の多くは資産をプロの運用に任せています。私が一緒に株投資しようよと誘っても「う~ん、ごめんね。我が家はまかせてるから」と軽く受け流しされます。

そして我が家も実は昔、上の息子の大学準備をすすめるうえで、一度だけ資産運用会社のアドバイザーの方とお話をしたことがあります。するとアドバイザーは、最初の話として、リスクを回避するために、6 か月または 12 か月ごとなどに設定された間隔で、資産の構築を図るようにと教えてくれました。いわゆる、ラダー型ポートフォリオといって、ラダーは階段という意味です。興味のある方は英語でladder portfolioとかladder strategyと調べるとでてきます。これは退職間近とか退職後の資産運用に効果があるそうです。我が家の場合は全て株式投資だったので、株式の配分が所定の割合 (5% など) を超えて変化した場合にリバランスすることを推奨されました。それで彼女がリバランスと言ってきた時に、私は頭の中で「え?」と大きな疑問符がわきました。

さて、彼女の大体のリスク回避の資産運用の説明が終わって、我が家のポートフォリオを印刷した紙を見せた時、彼女はただ無言でテーブルの上の紙をじっと凝視していました。

そして一言「すごい、アグレッシブな投資の仕方ね」

結局、資産運用の方法を聞いて自分の持ち株をその時売却して、他のもっと安全な運用方法の債券や株にするなんて、とんでもないと思ったので、私はファイナンシャルアドバイザーを雇いませんでした。でも、彼女が教えてくれた、安全そうなETFやインデックスファンドをもう少し増やして積み立てていくことにしました。

後から知ったことですが、大体のアメリカの資産運用会社は、たとえば、60% の株式を含む投資ポートフォリオがあり、それが 65% に増加した場合、株式の割り当てが 60% に戻るまで、株式の一部を売却するか、他の資産クラスに投資することをすすめるそうです。まぁ、プロの資産管理者にとっての最大の問題は、高い運用資産を維持するために短期的なプレッシャーがかかるため、ポートフォリオを頻繁に入れ替えて、いつでも平均的な利益をださないといけないからだと思うんですよね。その点、私達のような個人投資家はそんなプレッシャーもないですから、優良株だと思ったものをリバランスすることなく持ち続けることもできるということです。

一般的にアメリカの資産運用管理の会社が言うのは、困難を乗り越えるために十分な時間があれば、より多くのリスクを取ることができるということです。これは私もまさにその通りだと思います。投資に入れた資産が5 年か 10 年後に必要になって引き出さないといけない場合と、15 年以上お金が必要にならない、つまり引き出さなくてもいい場合では、投資に対する期待値が大きく異なるからです。

アメリカの株式市場は数十年にわたって全体的な軌道は右肩あがりですが、勿論その中には落ち込み時期と停滞期もあります。特に個別株をしている私は、いやこの会社本当に株価あがらないなって思っていた時期も実際ありました。

それで、例えば、あなたが今20代30代くらいだったら、引退するために投資で資産形成するために待つ時間は十分にありますよね。でも、数年後に住宅を購入する、とか子供の大学費用がいるとか、そのために資産形成をしている場合、株式市場が下落した場合は損失を取り戻すために十分な時間がなくなる可能性もあるから、その貯蓄の部分を全部株式に投資するというのはリスクが高いと思います。

株式市場のボラティリティ、つまり急激な上昇や下落が、あなたにとってストレスになりすぎる場合は、より低いリスクの投資をする必要があると思います。

ここでのリスクは、不確実性という意味です。つまり、リスクが大きいと言うのは、危険性が高いのではなく、この株で大きな収益がでるかもしれないし、大きな損益がでるかもしれない、その不確実性がまさに投資のリスクです。そういう意味でも、個別株はインデックスファンドや、ETFに比べるとリスクが高いわけです。危険が大きいのではなく、リスクが高いということです。

そして、リスク管理でもう一つの危険は、安全策をとりすぎることです。自分の掲げた目標を達成するために十分なリスクを取っていないと、勿論良いリターンも得られません。リスクをあんまりおさえると、資産が思ったよりも増えないってこともあります。それは、すなわちリスクを平均化すると、リターンも平均化するということだからです。


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