前回のお話しで少し紹介したSequence of Returns Risk。
Sequence of Returns Riskはアメリカの資産運用会社でよく聞かれる言葉です。アメリカ人が長年かけて投資で築いた資産を、いよいよ老後の資産として切り崩していく時に起こるタイミングのリスクのことです。
タイミングのリスク、つまり何だ?と思われた方に説明しますと、例えばアメリカで企業型確定年金制度や個人用の退職金口座を利用したり、通常の証券口座を利用したりしながら長く投資を続けて資産を築きますよね。ある日退職して収入がなくなった時に、もらえるソーシャルセキュリティ(公的年金)の他に、自分のポートフォリオのなかにある株式の資産をいよいよ’引き出す時、その時にマーケットが弱気相場なのか強気相場なのかで、その後の資産がどれだけ長く持つかということが変わってくる、そのリスクのことを表しています。
Sequence-of-returns riskは直訳すれば「投資のリターンの順番のリスク」のことですが、投資リターンの順番が、つまり退職後の早い段階でマーケットに下落がきて弱気相場に入り何年もマイナスが続いてしまうと、退職後の貯蓄に修復不可能なダメージを与える可能性があるリスクとしてもアメリカではよく知られています。Sequenceとは順番とか順序という意味なのですが、この順番こそが、投資収益率の低さの順番とタイミングが与えるリスクのことです。
だからこそ、最後には運もタイミングも大事なんですよ。散々私に「運がよかっただけだよ」と言った友達の夫たちに、私はありがとうと言いたいです。運がいいだけなら、このまま運がいいまま投資も続けていきます。
退職初期、つまり引き出す初期にマーケットや自身のポートフォリオに大幅な低下があると、その後のポートフォリオが少なくなる可能性が高くなり、そして寿命が長いと資産が枯渇する可能性も出てくると言うわけです。だからこそ、出口戦略は重要になります。
マーケットのボラティリティは投資のリスクの基本的な部分ですが、このボラティリティは老後ポートフォリオのパフォーマンスに影響を与える部分もあるとアメリカの資産運用会社では言われています。
Sequence-of-returns riskのことは、すでに退職している人や、退職に近い人は退職時の資産配分を調整して、今のマーケットの情報をキャッチしながら、このSequence-of-returns riskを頭の片隅に入れておくことも必要です。
詳しくは動画の中で、グラフを使いながら説明しているので参考にどうぞ。
Happy investing!
アメリカの資産運用会社で勧められる退職計画 – 奥様は投資家 への返信 コメントをキャンセル